ビデオ通話サービスおすすめ比較

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オンライン会議では必須となるビデオ通話サービスには、多くの種類があります。今回は、ビジネスシーンで使えるビデオ通話サービスからおすすめをいくつかピックアップして、機能を比較しながら紹介します。

ビデオ通話サービスとは?

 ビデオ通話サービスとは、インターネットを通じて映像と音声のやり取りをリアルタイムに行うことが可能なサービスです。イメージとしてはテレビ電話のようなものですが、単に相手の顔を見ながら話すことができるだけでなく、パソコンの画面を映し出す、文字によるチャットが行えるなどの機能を備えたものもあります。プライベートでも友人とのやり取り等で使用する機会は多いサービスですが、テレワークの普及に伴いビジネスシーンにおけるオンラインビデオ通話サービスの重要性はここ数年で飛躍的に上昇しました。

 ビジネス向けに開発されたビデオ通話サービスの特徴としては、ビジネスシーンで役立つ機能が追加されていたり、特定の用途に機能を特化させたりしていることが挙げられます。例えば、各種オフィスソフトとの連動機能を搭載することで、オンライン上で資料を共有しながら会議を行うことが可能です。また、顧客管理や人事評価などの機能を持ったビデオ通話サービスもあり、接客や採用活動などに使用されるケースも存在します。スケジュール管理やグループなどの機能によって、メンバーや日時を予め指定してオンライン会議を行うなど、テレワーク環境下での活用がかなり進んでいるサービスと言えるでしょう。

ビデオ通話サービスを利用する目的

 以下では、ビデオ通話サービスを利用する目的のうち、「遠方にいる人と対面で会話が出来る」、および「遠方にいる人と一緒に映像を見ながら会話ができる」という2つについて、ビジネスの場における具体例を交えて解説します。また、その際にビデオ通話サービスに求められる機能、よく使われることが想定される機能についても併せて説明しますので、ビデオ通話サービスの利用を検討する際の参考にしてみましょう。

遠方にいる人と対面で会話が出来る

 先述したように、ビデオ通話サービスはテレビ電話のように通話相手の顔を見ながら会話することが可能です。通常の電話と異なり、相手の顔や姿が確認できますから、表情の機微や身振り手振りなどの視覚情報によるコミュニケーションが可能となり、直接会って会話を行うのとほぼ変わらない情報量での意思疎通を図ることができます。

 ビジネスシーンでは、会議や商談、社内外における打ち合わせ、部署内での会話など、様々な場面や形態でのコミュニケーション手段として用いられることが想定されます。特に会議や打ち合わせ等の目的でビデオ通話サービスを使用するにあたっては、多人数での同時通話機能やグループメンバー管理機能など、複数人による会話を前提としているサービスが選ばれることが多いです。他にも、会議を行う日時を決める際にスケジュール機能や、通話やメールよりも手軽にコミュニケーションを行いたい場合に使用するテキストチャット機能なども、あると便利な機能として挙げられます。

 一方で、採用面接や人事評価、接客など、特定の用途に特化させたビデオ通話サービスも存在します。機能も用途に合わせたものが用意されていることが多く、採用面接向けのビデオ通話サービスには通話相手の履歴書情報を表示する機能や、評価を入力する機能など、採用面接の際に便利な機能が備わっています。用途を絞ってビデオ通話サービスを活用したい場合は、こうした特化型のサービスを利用することも検討すると良いでしょう。

遠方にいる人と一緒に映像を見ながら会話ができる

 ビデオ通話サービスで送受信できる映像情報は、通話を行う人の映像だけではありません。通話している人が操作するパソコンの画面や、プレゼンテーションソフトで作成されたスライド資料、予め作成された録画映像などを遠方の人と一緒に見ながら会話することも可能です。この機能をビジネスシーンで活用する場合の一例を以下に紹介します。

 ソフトウェアメーカーの営業部で働くAさんは、来週に控えた商談で使用する新製品についての説明資料を作成しました。資料の内容が実際のソフトの仕様と矛盾がないかどうか、在宅勤務している製品開発部のBさんとビデオ通話サービスを利用して打ち合わせを行います。その中で、Aさんはプレゼンテーションソフトで作成した説明資料を見せました。スライドをリアルタイムで切り替えながら、AさんはBさんに対して資料の説明を行います。ところが、Bさんは資料の説明の一部が製品の実際の仕様と違う、という指摘を行いました。今度はBさん側が実際にソフトを自分のPC上で動作させ、その動作画面をAさんに見せます。Aさんはこれを受けて、資料の修正をその場で行い、Bさんも修正内容をその場でチェックしてOKを出しました。

 このように、リアルタイムで映像を見せながら会話を行うことで、相手とコミュニケーションを取りながら業務を行ったり、打ち合わせや会議を円滑に進めたりすることが可能となります。この用途で使用する場合、画面共有機能や各種オフィスソフトとの連携機能が備わったサービスが好まれます。共有している画面上に文字を書き込んだり、画面共有を行っているアプリケーションの操作を相手に委ねるなどの機能もあると便利です。

ビデオ通話サービスを選ぶ時のポイントは?

実際にビデオ通話サービスの導入を検討するに当たっては、どのサービスを選ぶかという点が悩みどころです。以下では、ビデオ通話サービス選びの際に着目しておくとよいポイントについて解説します。

通話を行う両者が使いやすいサービス(いつも使用しているサービス等)

 通話を行う場合、自分と相手が同じサービスを使うことになります。社内でビデオ通話サービスを使う場合は、そのサービスが社内環境として用意されているためスムーズに使用することができますが、社外の相手との連絡手段としてビデオ通話サービスを利用する場合、ある程度相手側への配慮を行う必要があります。例えば、通話を行う両者でクライアントソフトのインストールが必要なビデオ通話サービスにおいて、クライアントソフトが相手側の環境に対応していなかった場合、そのビデオ通話サービスの使用そのものができません。こういった事態を避けるためにも、通話サービスを利用するホスト側がソフトを使用し、通話相手はブラウザ上から案内されたURLにアクセスすることで通話が可能、というようなサービスを利用すると良いでしょう。

 また、元々お互いの環境にクライアントソフトがプリインストールされていたり、すでに世の中に広く普及していたりするビデオ通話サービスを使用するのもひとつの選択肢です。通話を行う双方が普段から利用しているビデオ通話サービスならば、操作に関する説明の必要もなくなるため、スムーズな形でビデオ通話を行うことができます。通話を始める前段階で無用なトラブルを起こさず、気持ちよくビデオ通話を行うためにも、通話を行う両者の使いやすさはしっかりと考慮に入れておくと良いでしょう。

相手の環境への配慮(通信回線・使用アプリ・ITリテラシー)

 ビデオ通話サービスを選択する際、使用アプリ等のシステム面や通信回線状況、ITリテラシーなど相手の環境への配慮が必要です。例えば高画質な映像を送ることが可能なサービスは、要求される通信速度や費やされる通信量も大きくなります。相手側の環境がスマートフォンだった場合、通信状況によってはスムーズな通話ができなかったり、膨大な通信量によって相手側が多額のパケット通信料を支払うことを余儀なくされたりと、無用な負担を強いてしまう可能性があるのです。

 また、相手側のITリテラシーが自分と同等とは限りません。パソコン等の電子機器の取り扱いがおぼつかない人や、外部からのアプリのインストールに対して抵抗を覚える人に対して、クライアントソフトのインストールを依頼するのは説明や説得などが大変になる可能性があります。こうした様々な環境的要素を考慮に入れた上で、必要に応じて複数のビデオ通話サービスを使い分けるようにすると良いでしょう。顧客との通話に追いてはブラウザベースのビデオ通話サービスを利用する、スマートフォン向けに通信量を抑えて送受信を行う機能を選ぶなど、様々な方法が考えられます。相手への思いやりの心を忘れないようにしましょう。

あなたにお薦めなビデオ通話サービスはコレ!

 会議や打ち合わせ、部署内での会話などといった社内のコミュニケーションを目的とする場合は、複数人での通話が可能で、なおかつスケジュール機能やグループ管理機能、画面共有機能などを持った多機能のビデオ通話サービスがおすすめです。会議や打ち合わせの日取りをスケジュール機能で管理したり、画面共有機能を使って進捗状況の確認や資料のレビューを行うなど、テレワーク環境下での日常業務をサポートする強い味方となってくれることでしょう。

 顧客とのコミュニケーションや商談など、社外の相手とのコミュニケーションを目的とする場合、1対1のやり取りに比重を置いたビデオ通話サービスをおすすめします。相手側には操作の負担をかけないように、アカウントの登録のみで使用可能なサービスや、指定されたURLにアクセスするだけで通話が可能となる機能を備えたサービスが望ましいです。また、顧客とのやり取りの場合は広く普及しているSNS系のビデオ通話サービスを利用するのもひとつの手です。

 採用活動や接客などといった特定の目的のためだけにビデオ通話サービスを使用したい場合は、特化型のビデオ通話サービスを利用すると良いでしょう。先述したように、特定の用途に機能を特化させたビデオ通話サービスも多く、そのサービスが想定している用途で使用する場合は汎用的なビデオ通話サービスよりも使いやすいケースも珍しくありません。使用目的がはっきりしている場合は、目的からビデオ通話サービスを選んでみてはいかがでしょうか。

ビデオ通話サービス(Web会議にお薦め)

以下では、Web会議を行う際に特に便利なビデオ通話サービスをいくつか紹介します。それぞれのメリットやデメリットも解説しますので、ビデオ通話サービス選びに迷った際には参考にしてください。

Zoom(メリット・デメリット)

 Zoomは、Zoomビデオコミュニケーションズ社が提供するビジネス向けのビデオ通話サービスです。多人数での通信に重きを置いており、ミーティングの最大参加人数は1000人を誇る他、最大で49人のビデオ映像を同時に映し出して会話を行うことが可能です。また、タブレットやスマートフォンからも利用が可能なため、デバイスを問わずにオンライン通話に参加することができます。100人までのミーティングを行う場合は無料で使用可能であり、手軽に利用することが可能なのもメリットの一つです。レコーディング機能、ホワイトボード機能、各種メールサービスとの連携によるスケジュール機能など、多彩な機能が会議をサポートします。

 ただし、多人数でのビデオ通話は無料版の場合最大40分の時間制限があるほか、一部の機能が使えないなどの成約があるため、Zoomの真の実力を発揮するには月額2000円の有料アカウントを購入する必要があります。また、多機能ゆえに一部の機能に関しては持て余してしまう可能性もあるのがデメリットの一つとして挙げられるでしょう。過去にセキュリティ上の脆弱性が発見されているため、機密度の高い会議などにはあまり向いていない点も注意が必要です。

 部署内でのコミュニケーションや、機密度がそこまで高くない簡単な打ち合わせなどの用途で使用する場合には、非常に便利なツールと言えるでしょう。デバイスを選ばない点から、出張先からの連絡手段としても活躍が期待できます。
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Teams(メリット・デメリット)

 Teamsは、Microsoft社が提供するビジネス向けコラボレーションプラットフォームです。Skype for Businessの後継として開発された背景があり、Web会議やインスタントメッセージなどの機能が引き継がれています。最大100人まで、かつ制限時間60分のビデオ通話が無料で使用できるほか、Microsoft 365で提供されるクラウド版の各種オフィスアプリと連携が行われており、通話相手と共同で作業を行うことが可能です。Microsoftの自社OSであるWindowsに加えてMac、iOS、Androidの4つのプラットフォームに対応しているほか、53の対応言語と、181の国や地域での利用ができるため、場所や環境を問わずに利用ができるメリットも見逃せません。

 注意点として、オフィスアプリとの連携機能はあくまでクラウド版に限られます。即ち、デスクトップ版のWordやExcel等を使って通話相手との共同作業はできません。また、無料版はレコーディング機能などの一部機能が制限されている点も注意が必要です。総じて、海外の相手と仕事をすることが多い人や、チーム内で連携して仕事を進めることが多い人にとっては、Teamsは頼れる味方となることでしょう。
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Google Meet(メリット・デメリット)

 Google Meetは、Google社の提供するビデオ通話サービスで、かつてはGoogle ハングアウトという名称でした。最大人数100名が参加できるオンライン会議を最長で60分間開催することができるほか、GMailやGoogleスプレッドシート、Googleドキュメントなどといった他のGoogleアプリとの連携が行われており、Teamsと同様に通話相手との共同作業を行うことが可能です。Googleアプリのひとつという扱いのため、Googleのアカウントがあれば利用が可能です。さらに、ブラウザベースで動作するためクライアントアプリをインストールする必要がない利用のハードルの低さと、通信内容の暗号化などのセキュリティ面の堅牢さを同時に実現しており、安心して利用することが出来る点は大きなメリットと言えるでしょう。

 その一方で、機能は最低限のものに絞られているため、Zoomなどに見られる機能の多さを求める人にとっては物足りなく感じるというデメリットがあります。また、一部の機能はGoogleの自社製ブラウザであるChromeの利用が前提となっているため、Chrome以外のブラウザを使用している人にとってはこの点がマイナスに映ることでしょう。とは言え、手軽かつ安全にWeb会議を行いたい人や、ビデオ通話サービスには最低限の機能が使えればそれで良いという人、Googleアプリを普段から活用している人にとってはうってつけのビデオ通話サービスです。
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ビデオ通話サービス(顧客との1 to 1のやり取りにお薦め)

以下では、顧客との1 to 1のやり取りを行う際におすすめのビデオ通話サービスを2つ紹介します。先に紹介したWeb会議向けのビデオ通話サービスと異なり、どちらも顧客との会話に特化した機能が搭載されているのが特徴です。

トークトーク

 トークトークは、イメージナビ株式会社が提供するOne to Oneビデオ通話サービスです。最大の特徴は顧客側からの使いやすさにあります。アカウント登録もアプリのインストールも行う必要がなく、顧客側はSMSかEメールで予め連絡されたURLにアクセスするだけで通話を始めることが可能です。加えて、デバイスを問わず利用が可能であるため、顧客側は自分が最も使い慣れているデバイスを利用して通話を行うことができます。

セキュリティ面も優れており、通信内容は暗号化されているほか、サーバーを介さずに直接1 on 1での通信を行うため、個人情報や通話記録がサーバー上に残る心配もありません。サーバーを介さないやり取りを行う都合上、導入にあたって専用サーバーを構築するなどの手間もかからない点は特筆に値します。
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ビデオトーク

 ビデオトークは、NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社が提供する法人向けのオンライン接客ツールです。トークトーク同様にアカウント登録やアプリのインストールが不要なビデオ通話サービスで、顧客側はSMSに送信されたURLをクリックするだけで会話を行うことが可能です。企業側は相手先の電話番号を入力するだけで、オンライン会話用のURLが自動生成されて顧客側に送信されます。その特性から顧客側のデバイスはスマートフォンに限られますが、顧客側と企業側の双方にとっての手軽さが長所と言えます。SMSが送信できない顧客の場合はEメールでもURLを送信することが可能です。

位置情報の送信やテキストチャット機能、画面共有など多彩な機能を備えているのもビデオトークの特徴の一つです。APIによるシステム連携も可能なため、顧客管理システムから直接ビデオトークのサービスを利用したり、自動応答による電話受付を行ったりと、企業側で柔軟な運用を行うことができます。
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ビデオ通話サービスは用途に合わせて選ぶのが吉

ビデオ通話サービスは様々な種類がありますが、それぞれが明確なメリットやデメリットを備えています。用途や使用目的に合わせてサービスを使い分けるようにすると良いでしょう。顧客との1 to 1でのビデオ通話サービスを初めて導入する場合は、デバイスを問わずに使用できる「トークトーク」が入門としてうってつけです。興味が湧いたのであれば、まずはイメージナビ株式会社まで問い合わせを行うことをおすすめします。